今週、私達のスタッフの一人が、手話奉仕員養成講座を修了しました。5月から約半年間、仕事が終わると19時からの講座に行き、そこで2時間手話の勉強をしていました。翌日には、そこで学んだ事を教えてくれました。挨拶や、50音、物の名前、助詞・動詞など、色々教えて貰いましたが、なかなか覚えきれません。自分の中で定着する手話が少なく、翌週には多くを忘れてしまいます。そのスタッフは毎週、仕事の後に手話講座で頭をフル回転させているため、翌日は少しだけ疲れているようにも見えますが、新しい知識を吸収し見聞が広がる楽しさからか、表情が生き生きしていました。仕事の都合でどうしても参加出来なかったこともありましたが、出来る限り参加し、色々な内容を表現出来るようになっていきました。
今週、ついにその講座が終了し、修了証をみせて貰いました。今年の講座は入門編のため、来年は基礎編に挑戦予定です。その後は、聴覚障害のある人達のための、病院受診や入院のための通訳ボランティアなどができるようになる事が目標だそうです。生活の中で、特に病院受診や入院などは、多くの人が不安を抱えながら過ごす時間になります。聴覚障害があると、待合室や診察室に呼び入れて貰わなくては、呼び出しの声は届きません。医師や看護師の説明などを効く時も、その会話をタイムリーに理解出来ないことで、不安や緊張が強くなります。検査の説明も、分からないことをすぐに質問して解消できないと、検査を正確に受けられない、ということが起こるかもしれません。そんな時に、出来ることがあるのではないか、と考えたそうです。そして、行動に移しやり遂げた行動力をみて、同僚ながらよく頑張ったと、誇らしい気持ちです。
困っている人の力になりたい、何かもっと誰かの役にたてることは無いか、という”訪問看護ステーション ととのえ” の立ち上げのきっかけとなった私達の思いを、これからもスタッフみんなの力を合わせて、色々な形で表現していきたいと思います。