訪問看護を使うようになって、「もっと早く使っていれば良かった」と、利用者さんから言って頂くことが度々あります。訪問看護を使う事で、今まで困っていたことが解消されたり、疑問に思うことを聞く事ができたり、不安な思いを話すことができたり、知りたかった情報を得られたりと、訪問看護を活用するメリットを実感して頂いているのだと思います。それと同時に、訪問看護というサービスが有ることや、訪問看護そのものがどのようなサービスなのか知らなかったこと、訪問看護(看護師などによるサービス)と訪問介護(ヘルパーさんによるサービス)の違いがはっきりしない、などのお声も頂きます。
2000年に介護保険法が施行されてから24年が経ち、在宅療養において色々なサービスが使われるようになってきていますが、訪問看護の認知度がそれほど高くないと感じる事があります。利用者さんのお家で救急要請をしたときに、救急隊の方に「訪問看護師の○○です」と伝えると、「ああ、ヘルパーさんですね」と返事をされたこともありました。
私達の訪問看護ステーションを知ってもらう事も大切ですが、地域の方に、「訪問看護」という在宅療養を支えるサービスを知ってもらう事も大切だと思います。医療福祉介護の支援は色々有ります。訪問してもらう訪問系、自分が通う通所系、施設で過ごす入居系、レンタルや購入、住宅改修、公費などの助成、相談できる行政窓口など、多くの支援が存在します。その中で、訪問看護は利用者さんのお家という環境の中で、医療的なケアや生活活動の支援を提供するサービスです。住み慣れた生活環境の中で支援することが、訪問看護の強みでもあると思います。いつもの生活を知っているから、その利用者さんが必要とする医療介護福祉サービスの情報提供や、専門職への橋渡しや連携も行いやすい立場にあると考えています。
地域の人達が、訪問看護などを使いながら、自分の力を発揮して安全に安心して暮らしていけるように、貢献していきたいと思います。これから、訪問看護をもっと知ってもらえるように、地域での活動も企画していますので、その時はここでご報告したいと思います。また、訪問看護だけに関わらず、在宅療養でお困りの事や分からないがあれば、電話やメールでお気軽にご相談下さい。